【ご紹介】アスベストの調査・工事に役立つ!《東京都環境局》「建築物の解体等に係る石綿(アスベスト)飛散防止対策マニュアル 令和3年度4月」

本記事では、東京都環境局より公開されている「建築物の解体等に係る石綿(アスベスト)飛散防止対策マニュアル 令和3年度4月」についてご紹介させて頂きます。こちらの資料について、石綿使用の有無の事前調査において特に着目すべき内容や、工事の際の注意点など非常に分かりやすくご記載頂いています。
読みやすく、分かりやすい資料になりますのでご参考頂けますと幸いです。
また、本資料において非常に参考になる(見逃しがちな事例や内容について記載のある)ページについていくつか取り上げさせて頂きます。

本記事の要約

  • 大気汚染防止法等のアスベスト関連法令が改正され、各種マニュアル等の改定も併せて実施されている。
  • 本トピックスでは、その中でも『東京都環境局』の作成されているアスベスト対策マニュアルをご紹介させて頂いています。
  • 上記マニュアルの中で、特に着目すべき資料についてご紹介。
  • ご紹介資料は、全編において非常に分かりやすく、読みやすく構成されているので是非ご一読頂けますと幸いです。

《東京都環境局》「建築物の解体等に係る石綿(アスベスト)飛散防止対策マニュアル 令和3年度4月

クリックで上記マニュアルの公開ページを開く
こちらの資料は、東京都環境局HPにて公開されており、作成の経緯については以下のように記載されております。


資料リンク先(東京都環境局 HP

令和3年4月に大気汚染防止法等が改正施行され、規制対象が大幅に拡大されたことを受け、東京都では都区市アスベスト対策検討会を立ち上げ、各種マニュアルの内容の検討を行い、このたび(旧)「建築物の解体等に係る石綿(アスベスト)飛散防止対策マニュアル」及び「アスベスト成形板対策マニュアル」を統合し、新たに本マニュアルを作成しました。

東京都環境局 分野別のご案内

【注目ポイント1】設計図書がない場合に着目すべき建材と設置場所

本資料において、まずご参考頂きたい資料の一つに[設計図書がない場合に着目すべき建材と設置場所]が挙げられます。弊社によくご相談頂く内容として「どこを調査すべきかわからない」「工事の際に、どの材料にアスベスト使用のおそれがあるのか、社内で共有しづらい」というお声を非常に多く頂きます。
その際にご紹介する資料として「目で見るアスベスト建材 第2版(国土交通省,平成20年度)」や本資料における当該表(P.19-20)についてご案内しています。
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こちらの表については、建築物の構造や用途別に懸念される材料がまとめられています。
建築物の構造は多種多様ですので、あくまで一例となりますがこちらに記載されている材料が工事対象に確認された場合、石綿使用の可能性がありますので調査の対象になるとご理解ください。

【注目ポイント2】書面調査・目視調査の実施要項

ご質問の多い内容として『書面調査・目視調査をどのように実施すべきか』についても詳細に記載されています。
※本資料P.17-18(書面)、21-24(目視)
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実施要項だけでなく注意事項まで記載されており、実務におけるマニュアルとして十分にご活用頂ける内容となっています。
事前調査の実施については、P13-30まで要点を整理し、分かりやすく記載されている点も活用しやすいポイントです。

【注目ポイント3】分析調査試料採取のポイント

デイラボのようなアスベスト分析機関に依頼をするためには、事前調査の際に試料採取が必要になります。本資料には試料採取におけるポイントが記載されています。
※本資料P.26-30
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各材料ごとにそれぞれの留意事項も記載されている点も着目すべき内容となっています。

こちらに併せて、弊社HPの『よくある質問』にて公開している試料採取の動画もご参照ください。
※以下に一部ご紹介いたします。
(よくある質問>検体(試料)の採取について>『試料はどのように採取したらよいでしょうか』に掲載中)
外装塗材(仕上塗材)編
吹付材編
フランジパッキン編

【注目ポイント4】建築材料別の除去等作業のポイント

建築材料別に詳細な除去等作業のポイントがまとめられている点も非常に着目すべき内容になります。建築物の構造や立地条件など様々な要素で作業の実施工程も変化をすることはありますが、概ねこの内容に沿って作業を行えば安全に作業を行うことが可能です。
※本資料P.95-154
すべてをご紹介することはできませんが、特に着目すべき内容について以下に掲載いたします。
【PICK UP!】天井板上に石綿が堆積しているときの対応
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天井板上に石綿(吹付材等)が堆積しているときの対応も掲載されています。
躯体の鉄骨などに吹付材等(石綿含有もしくは含有みなし)が施工されており、それらが剥離・落下し、天井材への作業時に飛散の可能性がある場合は、作業に注意が必要です。
実際に吹付材(アスベスト含有)が剥離・落下している事例(グループ会社撮影)
天井板上に石綿が堆積している事例については、弊社トピックスでもご紹介しています。
【アスベスト】天井工事 レベル3対策工事のはずがレベル1対策工事に!?事前調査の際に見逃しがちなポイント! !
【PICK UP!2】仕上塗材の留意事項
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仕上塗材の除去における留意事項として、分析方法について記載されています。また、仕上塗材のどの層に石綿が使用されていたかによって、剥離剤適用可能性が異なる点についても示されています。
弊社の分析プランは全て層別の分析を標準仕様としています。
仕上塗材であっても、どの層にアスベストが含有しているのかまでご報告させて頂きます。
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まとめ

本資料の中にも記載のある通り、解体・改修工事の前にアスベストの使用の有無を確かめるアスベスト事前調査は義務となっております。事前調査は複雑かつ事例ごとに異なる対応を求められることもあり、様々な業界・業種にて懸念点やお悩みがあることと存じ上げます。

本資料は、アスベスト事前調査における流れや方法、留意事項だけでなく、各材料における試料採取や除去等工事の方法・留意事項を分かりやすくまとめられており、非常に有用な資料となっています。ぜひお読みいただいたことのない方は、ご一読頂けますと幸いです。

本資料をご一読頂き、法令に準ずる適切な工事の実施にお役立て頂ければ幸いです。

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